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第34回東北大学高等教育フォーラム「検証 コロナ禍の下での大学入試」
2021.04.16
令和3年度の大学入学者選抜は特別なものとして長く歴史に刻まれることだろう。
高大接続改革の初年度として,大学入試センター試験に代わって大学入学共通テストが初めて実施された。しかし,改革の目玉として予定され,準備が進められていた「英語民間試験」と「記述式問題」の大学入学共通テストへの導入は直前に撤回された。高大接続改革の方向性には不透明感が漂っている。
加えて,誰もが予想し得なかったのは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延である。わが国では昨年2月頃から徐々に広がり始め,令和2年度入試では一部の大学が影響を受けた。最初の緊急事態宣言下では学校の機能が止まり,9月入学への転換も議論された。ほとんどの大学で,にわかに全面的なオンライン授業が始まり,新入生はキャンパスライフを知らない大学生となった。高校の対応は地域や学校で大きく分かれた。大学入学共通テストには第2日程が設けられ,国立大学の個別試験にも追試験が設定された。一方,COVID-19の感染機序が明らかになるにつれ,感染拡大の深刻さとは裏腹に人々の警戒感は薄れていった。その結果,令和3年度入試は感染症に対する厳戒態勢の下,COVID-19第3波の只中で行われた。
高大接続改革とコロナ禍に翻弄された受験生はどう入試を迎えたのか。高校現場ではどのような見通しの下,何が行われていたのか。個別大学では何が議論され,どのように入試が準備されたのか。正解が見えない時代の教育と選抜の在り方が模索される中,真っ先に大学入学者選抜そのものが問われることとなった。その成果はどうだったのか,本フォーラムが予定される5月の時点では結果が見えているだろう。ウィズ・コロナ時代の大学入試を描くには時期尚早だが,記憶が新しいうちにこの特別な入試の経験を記録に残しておかなければならない。今回の東北大学高等教育フォーラムはそのような主旨の下,開催することとした。
基調講演には入試の実施と入試広報に関する講演を用意した。講師は九州大学准教授の立脇洋介氏と東北大学准教授の久保沙織氏である,いずれも若手として最前線で奔走した立場から,話題提供をお願いした。コロナ禍の下,オンラインを活用した高校としなかった高校,いち早くCOVID-19対応の独自路線を打ち出した大学からの話題提供を予定している。高等学校および大学の先生方,関係する方々の多くの参加と忌憚なき活発な議論を期待している。なお,本企画は国立大学アドミッションセンター連絡会議との共催である。
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※ポスターの時間表記に誤りがございました。訂正しお詫び申し上げます。
誤)時間13:00~17:00 正)時間13:00~17:30